マリア・ユージナ (1899-1970)  平均律第2巻 

ようやくきけた。きくまえからこれほどカリスマを感じた演奏家もそういなかった。
めちゃくちゃ芯のある音。左手バッチシ。何モノにも動じないような(実際、ネイガウスもものともしなかったのではないか)音楽作り。一方でエドウィン・フィッシャーみたいなおおらかさも。前奏曲は丁寧にリピートをしている。もしかしてフーガより前奏曲のほうがすきなのか?フーガは、「わはは」という感じ。堅固なまでの安定性を感じる一方、多分気分その場の雰囲気で如何様にも弾きこなせた気宇壮大な音楽家であったと感じる。個人的にはちょっと”重い”初ぎき印象。