アラン・レネ (1922-)「恋するシャンソン」(1997)

「夜と霧」(1955) (主観性を最も排除した美しいドキュメンタリーかもしれないが、基本的に好きではない)
去年マリエンバートで」 (1960) アラン・ロブ=グリエ脚本 
二十四時間の情事」HIROSHIMA, MON AMOUR (1959) マルグリット・デュラス脚本

などで個人的人類映画史殿堂入り監督の一人。

自己アイデンティー・記憶という抽象概念を映像で如何に表現しうるかというようなことは考えずとも”映画・愛の人”なら何もいわず「体験してみろ映画」の「マリエンバート」は、自分映画史トップ10に入る気がする。ヴィエルニのカメラは内容と共にひたすら美しく、ナレーター言語の自己アイデンティティー不明確さも作品完璧性を補強する。版権切れか、オークションでの高値はエリセ作品と好勝負。恋するシャンソン [DVD](故に、はまぞう無し)


で、「恋するシャンソン
誰もが楽しめるくちパクミュージカル的コメディ。冒頭クレジットからいい感じで、元ねたデニス・ポッパーに捧くクレジットで「映画の愛」を予感から、ナレーター掛け声スタートで「幸福映画」確定。見事なまでにほぼ完璧な出来。特に役者の演技を引き出した演出は楽しくも素晴らしい。