映画

 アラン・ドワン (加) 鉄仮面 (1929) 

Allan Dwan (1885-1981) The Iron Mask (1929) ダグラス・フェアバンクス主演の三銃士話(アレクサンドル・デュマ原作「ブロジュロンヌ子爵」)。 涙の友情物語にできるところを一切の無駄なく感情過多なく見事な演出。全体に仏的なおおらかな空気(字幕のHO…

 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 (1969) 石井輝男

噂の土方巽は流石だが、個人的には由利徹、大泉滉コンビ作品を観たいと思った(変 一番、ぐわっ!ときたのは、蜘蛛のタイトル・クレジット。 明智謎解きからテンション下がった感じにしても (部分的にでも)画面訴求力を感じた邦画は本当に久しぶり。

ダニエル・シュミット (1941-2006) 

なくなられたみたい(T_T)○ 今宵かぎりは… (1972) / ○ ラ・パロマ (1974) / カンヌ映画通り (1981) / ○ ヘカテ (1982) / ○トスカの接吻 (1984) / 人生の幻影 (1984) / ○ デ・ジャ・ヴュ (1987) / 季節のはざまで (1992) / 書かれた顔 (1995) / ベレジーナ (19…

 H.G.クルーゾー「ミステリアス・ピカソ 天才の秘密」 (1956)  

ようやく観ることができた。(こんなのばっかりだ) 凄い凄い凄い。観ながら、ストローブ & ユイレ 「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」 (1967) が、(なぜか)頭をよぎるが(同じ紀伊国屋か)、レオンハルトやアーノンクール、悪魔のようなシニョレもニト…

 ホークス 「赤い河」(1948) 

これもよ〜〜〜やく観ることができた。 (関係ないけど、「河」だの「赤い」だのというタイトルが多すぎる) 最高。くだらない部分は皆無、台詞でさえ無駄はない、カメラは言うに及ばず、「映画」的要素を生かしきった大傑作。

 サッシャ・ギトリ 「とらんぷ譚」

Le Roman D'un Tricheur (1936) イントロはかつて観たことのないような素敵なスタッフ紹介からはじまる。 これは、まさに「粋」と声・音の幸福な融合シネマ。ギトリの声がよい。こういう作品を残せたら幸せだ。 残念ながら最後のオチはわからなかった。 「夢…

 「特急二十世紀」 (1934)  「教授と美女」 (1941)

スクリューボール一発目でも素晴らしかった。 ”こなれて”1940頃のものであったら、戦慄の出来映えではなかったか。主役バリモアは、もっと”いって”もよかったくらい。 「教授と美女」は、ワイルダー脚本とあって、良くも悪くも”きれいに”まとまっている。 ホ…

 ジャン・ヴィゴ (1905-1934)   ZERO DE CONDUITE

完全版でないとはいえ省略・暗喩の重要性、興味深さ。ジャンプ・カットの使用など含め映画表現の可能性を追求。 よくわからない部分もあるので、また見直したい。白眉は羽の舞うシーン。 ガンスの「ナポレオン」をいやがでも思い出す。壮絶に美しい場面。ア…

 ジョン・フォード (1894-1973) 「周遊する蒸気船」(1935) 

「丹下左膳余話 百万両の壺」(1935) 山中貞雄 「生きるべきか死ぬべきか」(1942) エルンスト・ルビッチ あたりにも通じる構成の完璧さ、素材・登場人物の生かし方、面白さ。 (たかだか)蒸気船の競争を"内部破壊”によってスペクタクル活劇にまで昇華、 最後…

 A.マン 「ウィンチェスター銃'73」 (1950) 

小道具ひとつで流れをつくるやりかたは、素晴らしい。まとまったできばえ。丘・絶壁岩山など作り手のこだわりをみてとれるのも楽しい。(2006/07)

 アベル・ガンス (1889-1981)   「ナポレオン」(1926) (前半のみ)  

フランシス・フォード・コッポラの総指揮、コッポラの父作曲オーケストラ曲付き壮大4時間映画。 フランス人が狂ったらとことんやるぞの見本。エイゼンシュタイン、モンタージュ理論実践映画「戦艦ポチョムキン」は1925年らしいが、ガンスは理論も何も無く10…

 アンソニー・マン (1906-1967)   「エル・シド」(1961)

壮大なスケール・スペクタクル巨篇的タイトル「ローマ帝国の滅亡」(1964)にも惹かれるが、「ウィンチェスター銃'73」(1950) 「怒りの河」(1951) は、ぜひとも観たいと思いつつも、マン初鑑賞は、11世紀英雄エル・シドの生涯・大スペクタクル大作。昔のスペク…

 ジャン・ルノワール(1994-1979) 「フレンチ・カンカン」(1954)

大いなる幻影(1937) ゲームの規則(1939) 黄金の馬車(1953) を、はじめとして名作映画生みの親、まさに映画の親父。「カンカン」は恥ずかしながらタイトルで避けていた一本。一言で言うなら、足をふりふり、上げ上げオペレッタ的映画。しかし!上記の仏系映画…

 キング・ヴィダー(1894-1984) 「結婚の夜」(1935) 

うまい、無駄が全く無い!映画的表現満載。映画の見本。ラストも美しい83分作品。G.クーパー主演。 (はまぞうDVD「結婚の夜」検索は、なぜかロメール・コレクションだ!

 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ  「イゴールの約束」(1996) 「息子のまなざし」(2002)

ベルギー人兄弟らしい。非常に残念ながら「息子」を先にみてしまった。セミ・ドキュメントで追いかけ背後アップ・ショットは驚いた。「約束」でこの人のやり方がわかっていれば泣けた気がする。方向的に「息子」で更にドキュメント風、核のみの方法が完成。…

 ブノワ・ジャコー 「肉体と財産」(1986)

フェチ系監督か。(笑) すでにタイトルからして匂う。女優4人(特にドミニク・ザンダ)か、レオーを観る映画としか思えなかった。個人的にはレオーが主役で全編”あれ”で通してくれたらそれでよかった。 「イザベル・アジャーニ・惑い」(2002)、はまったら面白…

 クレール・ドニ  「パリ、18区、夜」(1994) 

10ミニッツ・オールダー「イデアの森」(2002)に入っている監督。 冒頭、ヘリコプター俯瞰撮影理由付け無しの大笑いは好き。おしゃれ映画か現実的な映画か、できは悪くないが、まさに好みによる映画ではないか。人物同士で物語を作るも意味づけも必要でないに…

パトリス・シェロー (1944-) 「愛する者よ、列車に乗れ」(1998)

1976年、バイロイトでブーレーズとの「ニーベルングの指環」演出をした鬼の舞台監督。 インティマシー・親密 (2000)も凄く掘り下げた作品だったと記憶。 ベネデッティ・ミケランジェリを想起するようなタルコフスキー、スクーロフ・ショットのような冒頭から…

 アラン・レネ (1922-)「恋するシャンソン」(1997)

「夜と霧」(1955) (主観性を最も排除した美しいドキュメンタリーかもしれないが、基本的に好きではない) 「去年マリエンバートで」 (1960) アラン・ロブ=グリエ脚本 「二十四時間の情事」HIROSHIMA, MON AMOUR (1959) マルグリット・デュラス脚本などで個人…

「動くな、死ね、甦れ!」(1989) ヴィターリー・カネフスキー 

監督も知らずの、タイトル・雰囲気に引き寄せられ借りの一本。 古いモノクロ・ロシアという雰囲気で垂れ流し映像という感じではなかったけど何かぴんとこない。 自分映画史にも残るほどの「発狂」がラストにくる。ある一点のために存在意義がある(映画)作品…

デレク・ジャーマン「ヴィトゲンシュタイン」(1993)

世界論争選手権でもしたら、したたかな「知らないという事はオレ知ってるもんね」ソクラテスが、相手を自爆に追い込むやり方で優勝候補最右翼としても、哲学2000年の歴史を否定するようなアナーキーにいかれる「語りえないことは語るな」ウィトゲンシュタイ…

ベルナルド・ベルトルッチ(伊)映画監督(Bernardo Bertolucci 1941年〜)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%83%E3%83%81 殺し(1962)/ 革命前夜(1964)/ 暗殺のオペラ(1970)/ 暗殺の森 (1970) ラストタンゴ・イン・パリ(1972)…

ピエル・パオロ・パゾリーニ (伊)

Pier Paolo Pasolini (1922年3月5日-1975年11月2日)映画監督、詩人、小説家。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%BE%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8B http://en.wikipedia.org/wiki/Pier_Paolo_Pasolini死に方からして壮絶な人である。畳の上で死ぬ…

ジャン・ユスターシュ「ママと娼婦」1973年

ジャン・ユスターシュ(仏) 1938年生まれ。1981年ピストル自殺。1963年 わるい仲間 1965年 サンタクロースの眼は青い 1973年 ママと娼婦 1974年 ぼくの小さな恋人たち 「わるい仲間」自主制作デビュー。 ジャン=リュック・ゴダールの製作資金援助で 「サンタ…

邦画(1998)補足

鑑賞時、自分が確認できたのは製作が、XXX製作委員会ということで、 低予算(に見える)、(ある意味)画期的なつくりに成功だったのではと思ったが、 あの角川が絡んでいるらしい。(というか、複数提携は多い感じなので力関係とか 定かでなかったりもする昨…

邦画(1998)ようやくリング

監督:中田秀夫 1998年 / 日本 原作:鈴木光司 脚本:高橋洋日本に居なかった時のかなり話題だったらしい映画。 新しい流れを作ったのか?(知らない ありえる)。 ようやく観る機会あった。(ぎゃお〜)まず、冒頭10分映画的表現性皆無とスムースさにこの映画…

 レナート・ベルタ (撮影)     

Renato Berta (1945-) スイス【フィルモグラフィー】 [001] ■ 巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト) (2003) 撮影 [002] ■ 家宝 (2002) 撮影 THE UNCERTAINTY PRINCIPLE デ・オリヴェイラ [003] ■ キプールの記憶 (2000) 撮影 KIPPUR アモス・ギタイ イスラエル…